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男性更年期障害(LOH症候群)

男性更年期障害(LOH症候群)とは?原因は?

男性更年期障害の主な原因は、加齢によるテストステロンの減少です。
テストステロンは、男性の性機能、筋肉量、骨密度や気分などに重要な役割を果たします。
40歳代以降、テストステロンの分泌量は徐々に減少し、50~60歳代にかけて症状を自覚することが多いです。

LOH症候群の症状および兆候

  1. リピドー(性欲)と勃起能の質と頻度、とりわけ夜間睡眠時勃起の減退
  2. 知的活動、認知力、見当識の低下および疲労感、抑うつ、短期などに伴う気分変調
  3. 睡眠障害
  4. 筋容量と筋力低下による除脂肪体重の減少
  5. 内臓脂肪の増加
  6. 体毛と皮膚の変化
  7. 骨減少と骨粗鬆症に伴う骨塩量の低下と骨折リスク増加

(Lunenfeld, et al:Aging Male 8:56−58, 2005)

男性更年期障害は何科を受診すべき?

正確な診断と治療を受けるには以下の専門医を受診することが推奨されます。

  • 泌尿器科:男性機能やテストステロンの問題に詳しい
  • 内分泌内科:テストステロンを含めた内分泌の専門家
  • 精神科・心療内科:気分異常やうつ症状の治療に長けている

男性更年期障害の症状・チェック

男性更年期障害の症状

① 精神的症状:抑うつ感、焦燥感、不安感、集中力低下、不眠
② 身体的症状:筋力低下、骨粗鬆症、疲労感、倦怠感
③ 性的症状:性欲低下、勃起不全

AMSスコア

AMSスコア(Aging Males’ Symptoms score)は男性更年期障害の症状を評価するための自己評価質問票です。
身体的症状7項目、精神的症状5項目、性的症状5項目について6段階で評価します。スコアを合計し、重症であれば高いスコアになります。

男性更年期障害の診断

① 問診

受診までの経過を詳細に伺います。生活環境の変化に関しても確認いたします。
前述のAMSスコアを用いて、患者様の疲労感・うつ症状・性欲減退などの主観的症状を客観的に評価いたします。またIIEF(国際勃起機能スコア)やIPSS(国際前立腺症状スコア)にご記載いただき、泌尿器科的評価を行います。

② 身体検査

精巣に異常がないか触診と超音波検査にて評価いたします。

③ 血液検査(テストステロン濃度測定)

国内の『LOH症候群診療ガイドライン』検討ワーキンググループ委員会は遊離型テストステロンを診断検査とすることを推奨しています。遊離テストステロン値11.8pg/ml未満が治療を検討する患者様です。8.5pg/ml未満を低値症例、8.5以上11.8pgml未満を境界型症例と診断します。低値症例ではアンドロゲン補充療法(ART)が第一選択となります。

男性更年期障害の治療

アンドロゲン補充療法(ART)

エナント酸テストステロン250㎎ 3~4週間毎 筋注

有用性

1) 性機能:性欲の維持、射精、勃起作用がある
2) 認知力や情動:認知力の改善や情動の安定との関連性が示唆されていますが、詳細な関連は不明です
3) 筋肉:筋力と筋肉量増加の報告があります。
4) 骨:骨塩定量の増加の報告があります。
5) 脂質・体脂肪:総コレステロールや体脂肪量の低下の報告があります。

副作用

1) 多血症
2) 肝機能障害
3) ざ創(にきび)・多毛・顔面潮紅(赤ら顔)

ART除外基準

  • 前立腺癌
  • 中等度以上の前立腺肥大症
  • 乳癌
  • 多血症
  • 重度肝・腎機能
  • うっ血性心不全
  • 重度高血圧症
  • 睡眠時無呼吸症候群(SAS)

併用禁忌薬剤

ワーファリンなどの抗凝固薬

生活習慣の改善

  1. バランスの取れた食事:高蛋白低脂肪食とビタミン・ミネラルに富む食事を摂取して下さい
  2. 適度な運動:有酸素運動や筋力トレーニングを定期的に行いましょう。
  3. 十分な睡眠
  4. ストレス管理
  5. アルコールとたばこの制限
  6. 定期的な健康チェック

男性更年期障害の治療料金(税込)

自費初診料:3,000円

エナルモン250mg 3000円

男性更年期障害の治療でよくある質問

男性更年期障害の治療は保険適用されますか?

残念ながら、更年期障害治療としてのエナルモン注射は保険適応ではありません。一方、精巣機能低下症(特発性低ゴナドトロピン性類宦官症やPrader-Willi症候群など)の治療は保険適応となっています

男性更年期障害になりやすい人の特徴は?

  1. 中高齢
  2. 肥満
  3. 慢性的なストレスを受けている
  4. 生活習慣病(糖尿病・高血圧・脂質異常)
  5. 飲酒・喫煙

男性更年期障害は自然に治りますか?

男性更年期障害を疑わせる症状をお持ちの患者様のうち、遊離テストステロン値が正常の患者様は対症療法の適応となります。生活習慣の改善などにより症状が改善する可能性はあります。一方、遊離テストステロン低下を認める患者様は自然に回復することは期待できません。

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